スーパーやコンビニでお弁当を買うと、ご飯やメインの具材、付け合わせの惣菜などが混じり合うことなく整然と盛り付けられている状態に、改めて感心したことはないでしょうか。またレンジで温めるタイプの麺類のなかには麺とつゆ、具材が上下の仕切りで分けられており、温めてから仕切りをするっと取り除くだけで手を汚さず簡単にラーメンやうどんが出来上がる仕組みのものもあり、とても便利に感じた経験のある人は少なくないでしょう。これらの商品を支えているのが、業務用の食品容器です。食品容器は中身用途別に種類が様々で、例えばひとつのスーパーだけでもお弁当・惣菜から精肉・鮮魚のパック、調味料や飲料の容器、洋菓子・和菓子のパックなど挙げただけでもその形やデザインは非常にバリエーションが豊富です。
一見軽量の容器でも、食品輸送やテイクアウトの際に食材を保護して衛生的に包み、レンジの温めにも耐えうる頑丈な造りになっています。さらに断熱性・保温性・耐寒性・耐油性なども食材に合わせて各々考慮され、適切な仕切りを用いた味や風味を損なわない工夫のほか、蓋のワンタッチ開閉と外れにくく開けやすい仕組みなど、ひとつひとつ丁寧で微細な技術が施されています。そしてこれら食材のおいしさだけにとどまらない容器に至るまでの細やかな配慮に、驚きと感動を込めて熱く語る海外観光客も多いようです。業務用食品容器はこれらの特徴に加えて、使い捨ての容器には省資源化や二酸化炭素排出量を抑える素材を使用し、洗って繰り返し使える容器は耐久性を高くして廃棄せずリサイクル原料に利用するなど、環境にも十分配慮して製造されています。
近年のライフスタイルの変化によって、食生活も多様化しています。業務用の食品容器は、豊かな日本の食文化を支える頼もしい相棒といえるのではないでしょうか。